深センの狂犬病について 緊急検証
投稿者: Webmaster 掲載日: 2006-11-19 (1325 回閲覧)
<広東省における狂犬病の状況>
在広州日本国領事館によれば、広東省では次のような状況が確認されています。2004年の広東省での狂犬病発生件数は過去10年来で最多の244件であり、患者はすべて死亡しています。中国全体では毎年1000名以上の患者が亡くなっており、狂犬病は死亡率が非常に高い危険な病気として暴露後は24時間以内にワクチン接種を開始しなければならないとしています。
また広東省では狂犬病は各市区の疾病預防控制中心(CDC;Center for Disease Control and Prevention )が対応することとなっており、深セン市における疾病預防控制中心については南山区、羅湖区、宝安区に同センターがあります。
::深セン市政府関連情報::
::各区域関連情報::
また本年4月には(2006年4月)深セン市動物防疫監督所において、増加するペットの飼い犬に対する狂犬病防御措置の強化月間として香蜜湖文化広場においてワクチン注射を行った。また登録証をもっていれば市内25箇所の動物防疫部門のにおいて、無料でワクチン注射を行うという措置を行っている。同省では昨年狂犬病を発症した例が306例あった。そのすべてが死亡している。これは近年の10年間で最高に達する数であり、深セン市においては8例の発症報告がなされている。また防疫科の文科長はワクチンを注射してすぐの犬などに咬まれた場合も石鹸水を使って傷口をきれいに洗い、ヨードチンキとアルコール消毒し、24時間以内に(できれば12時間以内)狂犬病のワクチン接種を行ってほしいということです。
この深セン市におけるワクチン接種サービスは4月と9月に行われており、ワクチンの有効期間は1年のため、接種を受けた犬は毎年ワクチン接種を行う必要があります。また深セン市動物防疫監督所の25ヶ所のワクチン接種窓口は次の通りとなっています。
深セン市動防所;福田、南山 塩田区動防所、宝安区西郷、福永、沙井、松崗、公明、光明、石岩、龍華、観瀾街道動防所、龍崗区布吉、横崗、平湖、龍城、龍崗、坪地、坪山、坑梓、葵涌、大鵬、南澳街道動防所
<予防方法と咬まれた時の対応>
では実際普段の生活ではどんなことに気をつけたらよいのでしょう。日本では撲滅して久しい感染症に対する予備知識を持ったら、具体的にどんな対処方法があるのか考えてみましょう。
日本では狂犬病自体が撲滅されてしまったため、その危険性を重要視することはまれです。またペットとして犬を飼う人々が多いため、海外でも簡単にペットに手を出してしまいがちです。旅行者が犬や猫を見ると無防備に手を出したり、なでたりしてしまう姿をよくみかけますが、たとえペット用の動物であったとしても安易に動物に触れることを避けましょう。これは最も基本的なことで、守るべきことであると考えます。
次に海外への渡航前に必ず予防接種を打つことも大事です。狂犬病のみならず、破傷風や肝炎など中国及び東南アジアなどで流行する感染症の予備知識を得ると共に必ず予防接種をすべきであると思います。しかしながら渡航前に接種を受けるには多くの場合半年から1年という長い時間をかけてワクチン接種を受けなければ効果がないといわれており、時間がなく渡航してしまった場合にも現地の病院にて接種を受けておくよう心がけるべきです。ちなみに狂犬病の予防接種は最初の接種から4週間後に2回目の接種を受け、その半年後にもう一度ワクチン接種を受ける必要があります。合計3回の接種が必要です。
もし万が一狂犬病の犬に咬まれてしまったら…
落ち着いて行動します。近くに病院があればすぐに病院に受診して下さい。近くに病院がない場合はまず傷口を石鹸水ときれいな水で洗います。その後、ヨードチンキとアルコールを使って消毒を行い、なるべくすぐに病院を受診します。(ワクチン接種効果が可能なのは24時間以内といわれています。)飼い犬ならば咬んだ犬が予防接種を受けているかどうかの確認も行っておくことも大事です。病院では傷の手当を行い、その後疾病預防控制中心(CDC)にて抗狂犬病ヒト免疫グロブリンと不活化ワクチン接種を受けることとなります。早めのワクチン接種で発症を抑えられるので何はともあれ病院を受診して下さい。また日中と夜間では病院が夜間受診に応じているかどうかによりかわりますので、予め夜間受診が可能な病院をリストアップしておくとよいでしょう。夜間の場合、疾病預防控制中心ではワクチン接種までしてくれない恐れがあり、その場合はワクチンを持って夜間受診が可能な病院を受診する必要があります。またそれ以後は5〜7回のワクチン接種が必要となり、接種スケジュールに従って疾病預防控制中心にて接種を行うようになります。またスケジュールの途中で日本へ帰国しなければならなくなった場合、帰国後に必ず病院を受診し、日本での治療を続行されることをお薦めします。またこれらワクチン接種とは別に抗狂犬病ヒト免疫グロブリンの注射も必要です。ワクチン接種や経過については、今後の治療のためにも必ず記録をとるべきでしょう。
海外での生活で感染症の危険にあるのは狂犬病だけではありません。鳥インフルエンザやSARS、豚連鎖球菌、ウエストナイル熱やデング熱などといった動物と人を介す感染症は後を絶ちません。安全な生活を営めるようにしっかりとした予備知識と対処方法を知り、感染症情報などにも気を配ることが必要でしょう。
(シンセンスクエア)
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