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事件・事故 : 国際結婚詐欺 泡と消えた数万元
投稿者: WebCrew_01 投稿日時: 2008-10-21 11:36:45 (392 ヒット)

2005年に武漢を離れて以来、秦さんは長いこと恋愛とは無縁の生活を送っていた。しかし08年、姉からの再三に亘る勧めもあり、ようやく新たな幸せを探す決意をする。失敗に終わった一度目の結婚を振り返り、また周囲にも対象となる異性が居なかったことから、秦さんはパソコンで結婚紹介所について調べ始めた。調べていると、「深セン美華濠天使婚姻紹介服務有限公司(以下、美華濠結婚紹介所)」のホームページに行き当たった。ホームページ上の印象的な宣伝文句と国際結婚の成功事例が、秦さんの心をつかんだ。

慎重な性格の秦さんは、まずは話を聞いてみようと同社の「仲人」にチャットで接触を試みた。

同社の仲人役である女性社員は、一度「紹介費」を支払えば、秦さんが国際結婚の夢を実現するまでサポートを続けると説明したという。更に、同社が今までに多くの中国人女性と外国人との結婚を成功させてきた事、これら新郎の多くはオーストラリア、イギリス、アメリカ出身であること。また新郎の職業は弁護士、医者、会計士、公務員などホワイトカラーやエンジニア、大学講師、教授等の専門家、レストランオーナー等の企業家、であると紹介。そして、この企業の本部は海外にあるので新郎候補となる人材は豊富で、結婚希望の外国人は中国までにお見合いに来るので、深センで会う事が可能だという。当然、このように条件の良い男性を紹介するのだから、紹介費は安くない。成功保証価格はなんと4万8,000元。しかし最後に、この女性社員は秦さんに約束した。「紹介費を支払えば、結婚成功は保証します。万が一結婚できなければ、代金は全額返金も可能です。」

4万8,000元 決して裕福ではない秦さんにとって大金である。秦さんは数ヶ月間、悩んだ。しかし、この「仲人」の熱心さは尋常ではなかった。秦さんがネットに接続するや否や、チャットを使って結婚の成功事例を語り続けた。この過度とも取れる女性社員の情熱に、当初秦さんは疑いを抱いていた。しかし、「先着20名に限り紹介費を3万8,000元に割引サービス、しかも紹介費3万8,000元の半額でも先に支払えば、外国人男性に会うことが出来る」というキャンペーンを紹介されると、秦さんの心は動いた。

最後の一押し、この女性社員は更に、紹介費の半額を支払えば現在オーストラリアで勤務する40歳のイギリス人石油会社オーナーと会わせると約束した。そして08年8月3日、秦さんはついに武漢から深センにやってきたのだ。羅湖迎春路12号の海外聯大厦301号室「美華濠結婚紹介所」事務所で、紹介費の半額1万9,000元を支払い、協議書にサインした。

そして秦さんは幸せの到来を待った。

しかし、いつまでたっても幸せがやってくることはなかった。紹介費を支払った数日後、同社の女性社員から「石油会社オーナーからあなたに手紙が来ました」と伝えられる。この男性とは契約時、直接会うことを約束されていた。しかし、秦さんはひとまずこの男性からの手紙は来ているのだからよしとしばらくはクレームを言わなかった。その後1週間、秦さんは同社から転送されてくる石油会社オーナーの手紙を何通も受け取った。しかし、文通で愛が実るはずはない。秦さんは自分を担当した女性社員にこのイギリス人石油会社オーナーと会わせてくれるよう頼んだところ、この女性社員は様々な理由をつけて依頼を拒絶。だんだんと秦さんの心にも疑問が生じていった。

秦さんが催促の口調を強めると、始めのうちは様々な理由をつけて断っていた女性社員が、数日後秦さんにこう伝えた。「このイギリス人男性はすでに帰りました。」すでに帰ってしまったのであれば、協議にあったとおり紹介費は全額返金されるはずである。秦さんは同社の自称社長伍建国を見つけ事情を説明した。しかし、伍社長はどうすることも出来ないと言い、更に秦さんを担当した女性社員はすでに退職したという。その後、伍社長とも連絡取れなくなった。この時、ようやく秦さんは自分の支払った1万9,000元が水泡に帰した事に気づくのだ。

深センに住む陳さんも、秦さんと同様の経験を持つ。離婚後数年の陳さんが恋愛対象を探し始めたのは06年。噂で国際結婚は良いと聞き、結婚紹介所をあたってみようと早速「美華濠結婚紹介所」へ電話で問い合わせた。同社社員は、秦さんに話したことと同じ説明を陳さんにもしている。オーストラリア、イギリス、アメリカ国籍の優秀な男性登録者がいること、紹介費を支払えばお見合いでき、お見合い後は結婚に向けて全力でサポートすること、そしてもし結婚できなければ紹介費は全額返金する。そして、陳さんは前後3回に分けて紹介費を支払い、その合計は3万3,000元に上った。

紹介費を支払ってから2年経っても国際結婚という夢が実現していない陳さんは、かえって同社の「常連客」になっているという。なんとしてでも紹介費を取り戻そうと同社へ通う陳さんに、企業側の回答は毎回同じだ。「担当者が退職してしまったので返金できません。」

一体何故国際結婚を望んだ女性が騙されてしまったのか。結婚詐欺の常習「美華濠結婚紹介所」がこうも事業を拡大しているのは何故か?同社の詐欺手段を考察すれば、その理由は簡単だ。夢の実現を絶え間なくイメージさせ、それを保証し、入金を迫る。取れそうな金は取り、騙せるところは騙し、悪事が露見すれば「担当者が退職してしまったので責任は負えません」。一見すると単純な詐欺商法だが、国際結婚の夢を見る女性が出会ってしまうと、その効力を発揮するようだ。目下、湖北、河南、広東省などで多くの女性が被害に遭っている。美華濠結婚紹介所の保証を簡単に信用してしまったために、数万元が泡と消えた。

美華濠結婚紹介所への直接取材を敢行した。同社事務所の壁には一面に外国人と中国人女性の親密な写真、ホワイトボードには最新の結婚事例について書かれている。社長にインタビューを行いたい旨を伝えると、社員は社長とは連絡が付かないとその申し出を拒否した。

注目すべきは、秦さんが提供してくれた同社の営業証明書のコピーだ。その書類によると資本金10万元のこの有限公司の営業範囲に「国際結婚」は含まれていないのだ。

ホームページ上に記載のあったルゥ社長の電話番号に連絡をとってみたところ、携帯電話の「チャージ料金が足りません」という案内が流れた。そこで、秦さんを担当したという女性社員へ連絡を取ったところ、彼女は数ヶ月前に退職たから知らないの一点張り。現在すでに同社のホームページは閲覧も出来ない状態になっている。

国際結婚詐欺による被害を何度も担当しているという広東省仁人法律事務所の劉弁護士は、詐欺に遭った女性は法律を武器に自分を守ることを学ぶべきだと話す。騙されたことが発覚した時点で、速やかに公安当局へ連絡し、経済的な損失を最小限にとどめ、出来る限りお金を取り戻さなくてはならない。劉弁護士は、美華濠結婚紹介所のように実態がなく、真相を隠して財物を騙し取る、しかもその金額が多額に及ぶ場合、これは違法経営を超えてすでに「刑事犯罪」であるという。また、劉弁護士は、結婚紹介所を通じて伴侶を探したいという人々に対しても、健全な結婚観を持つよう提言している。結婚は、厳粛で生涯の幸せに関わる重大なことであり、国際結婚を選択するのであればより慎重さが必要だ。結婚紹介所で伴侶を探そうとするならば、まずは工商部門に行き、その紹介所が正規の企業かどうかを確認し、企業の信用性を理性を持って確認するべきである。

先日、秦さんは同様の詐欺に遭った被害者数名と共に、羅湖区公安分局南湖派出所に被害届けを提出した。

(シンセンスクエア)

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