中国本土から出産間際の妊婦が香港へ入境することに2月1日から制限がかけられると深セン日報が伝えている。
出産を控えている妊婦が中国⇔香港間の入境ポイントにおいて香港の市立病院の予約証明書が提示できなければ香港に入ることができないと関係者が話したと伝えている。
2003年に中国本土出身の女性が香港で出産した子供の数は1万128人だったが2005年には1万9538人と2倍近くに増加したと市立病院の管理機関が発表している。
この背景には妊婦が中国本土の一人っ子政策を免れたり、香港の質の高い医療サービスを受ける目的、あるいは生まれてくる子供に香港市民権を与えようとする目的で入境しようとするケースが多発しているからだと同紙は伝えている。
妊娠7ヶ月以上の中国本土の妊婦は香港の病院が妊婦の受け入れを承認したことを証明できなければ今年2月から香港に入境することはできないと香港衛生福利及食物局(Health, Welfare and Food Bureau)の代理秘書Patrick Nip氏が語っている。
同氏は「中国本土から膨大な数の妊婦が香港に押し寄せることに制限をかけ、香港のヘルスケアシステムが一定の基準を維持できるようにするための処置である」と話している。
またこのような処置を取らなければならなかった理由として、中国本土から香港へやってくる多くの妊婦が病院の予約も取らず、また香港の病院に出産前の登録も行わずに出産間近になって救急センターへ駆け込むケースや、病院に対する支払いも行わずに本土へ戻ってしまうケースが多発しているからと同氏は説明している。
今回の新たな規定により中国本土の妊婦が香港の病院で出産するには通常の2倍の費用を支払うことになり、今年2月1日から2泊3日の出産パッケージプランとして最低3万9000HKドル(US$5000)を請求するとしている。また病院に事前に承認を得ていない妊婦に対しては更に9000HKドルが請求される。全ての出産費用は予約を入れた時点で支払わなければならなく、いかなる事情でも返金は行わないとしている。
中国⇔香港入境口に勤務する職員の話によれば、入境チェックポイントにメディカルスタッフを配置し、妊娠7ヶ月以上あるいは28週目を経過している妊婦、または出産間際であると思われる妊婦を呼び止めて確認する作業を実施すると話している。
移民局のアシスタントディレクターDavid Chiu氏は、「仮に女性が妊娠しているかどうかを確認する必要がある場合はメディカルスタッフがその判断を行うサポートを行う」と話している。なお中国国籍以外の妊婦についてはその数が比較的少ないため規制の対象にはならない。
一方、中国本土の妊婦のみに制限をかけるのは差別に繋がるのではないかという意見も出ており、香港人権監察委員会のLaw Yuk-kai氏は、「果たしてこのような規制が正当化されるのだろうか。」と疑問を投げかけている。
同氏は、「なぜ中国本土の妊婦だけが規制の対象で、それ以外の妊婦は対象外なのか?中国本土の妊婦でも正当な理由で香港にやってくるケースもあるだろう。」と主張している。
(シンセンスクエア)


