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エンターテイメント > 音楽 > J's Jazz物語:Swing?
J's Jazz物語:Swing?
投稿者: Webmaster 掲載日: 2006-7-17 (418 回閲覧)
そう。Birdは確かに他の道を歩んでいた。痩せ細った無味乾燥なビブラートでBopのメロディーを奏でながら・・・。

LesterYoungが好んで演奏したReuben,Reuben,I’vebeen Thinking, In a Country Gardenなど伝統的な楽曲にアフロアメリカンが築いたブルースメロディーの断片を引用し、Birdは独特のスイングを作り始めたのだ。

「俺がなぜジャズをビビンバだと言ったか分かるかい?」

英敏先輩は黒いテーブルの真ん中を照らしていた吊るしランプの冠を指で弾きはじめた。

その音は[AR-11]スピーカーの底をかきわけて出てくるArtBlakeyの強烈なバスドラムとシンクロし、彼が楽しんで(?)あえて入れなかったRideRhythms(*1)を思わせるほど正確なスイングだった。

「食べる人の好みによっていくらでも変形(?)が可能なんだよ。」

「つまり・・・ビビンバは通称で呼ばれる名前でしかないだろ?だからそのビビンバってのは、その名前の前に何を加えるかによって内容そのものが変わっちまうんだ。」

「高菜としらすの石焼ビビンバ、鮭とじゃこの石焼ビビンバ、明太子とホタテの石焼ビビンバってな具合にな。だからビビンバはFusionそのものなのさ。」

こうして私は、Fusionという単語を別の角度からとらえたユニークな定義を先輩から聞かされたのだ。

先輩は筋金入りのジャズマニアだった。いや、彼はすでにマニアの領域を超えていただろう。しかし、どういうわけか彼は決してアルバムを集めようとはしなかった。

「この野郎!そんなもん、なんで集めなきゃならねえんだ!聴きたきゃ、こうやって聴けばいいだけのことだろうが!お前は・・・アホやで!」

そう。私はかつてジャズアルバムを手に入れるためにクォーター(25セント硬貨)を20ドル紙幣に包んだ。そして、それを鉄条網が施された柵に投げこむ。これが少年時代の日常だった。

竜山米軍基地B−13警戒所。

その警戒所の助長だったDavid Hines兵長は故郷のシカゴで活躍していたジャズドラマーだった。彼は、自分の偶像はArt Blakeyだと語った。

Art BlakeyはHard Bop ドラマーだ。
ソロ演奏者とのCall & Response(*2)を最初に試みた彼は、Cambo Soundの中心になったリズムセクションドラミングの新しい境地を作り上げたという評価を受けたまさに生きた伝説の人であった。

−− 観点と方式は変わるがジャズにおいてスイングの持つにおいは変えることはできない。スイング感のないジャズなんてありえないからだ。だからジャズは理解するより感じなければならない音楽なのだ。words by Art Blakey −−


次号へ続く・・・

*1 Ride Rhythms: 一拍子に一度打つリズムタイミングのこと。
*2 Call & Response: 楽器や歌による掛け合いのこと。アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズのMoanin’は好例。

Translated by Shuichi Tanaka
Copyright 2005 All rights reserved by
BLUE DESIGN STUDIO Co., Ltd.
Jason’s Jazz Story: info@blue-ds.com

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