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ロケフリは中国でも使えるの?
投稿者: Webmaster 掲載日: 2006-10-4 (2896 回閲覧)
去年の秋頃に販売開始されたSONYのロケーションフリー(通称:ロケフリ)は、日本国内にベースステーションを設置しておけば、通信帯域さえ確保できれば海外からでも日本の番組をリアルタイムで観ることができます。また、遠隔操作によりタイマー録画(録画機器は別途用意します。)した番組が観られ、価格も4万円弱で手に入れることができることから大きな注目を集めています。

さて、このSONYのロケフリですが、前回事例として挙げた「録画ネット」と異なり、この製品を海外で利用することで法律に触れることは一切ありません。だたし、WTO加盟国内で利用するという条件付となりますが、皆さんもご承知の通り中国はWTO加盟国なのでこれについても問題はないでしょう。でも、だからと言って両手を挙げて喜ぶわけにもいかない事情があります。一つは、全てを自分で管理しなければならないこと。もう一つは、中国国内での通信帯域の確保が必要になることです。まずは、管理性の問題から説明したいと思います。

この製品を海外で利用することが違法でない大きな理由としては、まずこの製品を使用して視聴、および録画する行為はあくまで私的な行為であるという解釈にあります。ですから、前回ご紹介した事例のように全て業者に丸投げではなく、機械の設置・接続・設定・管理などは全て日本のご自宅でご自分でやっていただくか、ご家族の方にお願いしなければなりません。また、録画する際にはこの機械自体に録画されるわけではなく、別途録画機器を用意してこれに接続する必要があります。

でも、自分で設置するなんて本当にできるのか?と疑問に思われる方も多いでしょう。この点については千差万別でして、人それぞれと言わざるをえません。また視聴者が日本の自宅で自ら設定してから海外に出るのか、あるいは視聴者が海外にいて日本のご家族の方と電話やスカイプ、あるいはチャットなどを通して連携を取り設定を行なうのかによっても難易度が異なります。

海外からご家族の方と連携を取りながら設定する場合は、想像以上に困難を極めます。なぜならセットアップモードを開始してから全てを登録するまでの時間が5分と決められており、その間に全ての項目を設定し登録しないといけないからです。ですから、一番簡単な方法は、やはりご本人が使用するパソコンを持って一度帰国され、日本のご自宅でロケフリと隣り合わせに置いて接続および設定を行なうことと言えそうです。あとはパソコンを海外に持ち出してご利用されるADSLに繋げるだけというプロセスならストレスを感じることなく導入が可能になるでしょう。

もし、ご自分での設定が難しいと感じる方には実は朗報があります。前回ご紹介した「録画ネット」とは別件で、NHKと在京キー局5社が永野商店(東京都)に対してロケフリを利用した「まねきTV」サービスの中止を求める仮処分を申請していたのですが、これに対し東京地裁(高部眞規子裁判長)は8月4日、申請を却下する決定を下しました。

違法とされた「録画ネット」と今回中止を求める仮処分申請を却下された「まねきTV」のどこが違うのかの説明はまた別の機会に譲りますが、今回の申請却下の決定を受けて、海外での視聴サービスの法律的な見解が今後の合法か違法かを問う枠組みとしてできあがりつつあるようです。

ちなみに、NHKと5社は即時抗告する方針を表明しており、申請は却下されたものの、今後もこの争いは続くと考えられます。

気になる「まねきTV」のサービス費用ですが、ロケフリのベースステーションをご自分で購入する他、入会金が31500円 (お預かりベースステーションの設置、設定、設備料、ネット接続料金、モニター部発送手数料)で、この他に月額利用料として毎月5040円かかります。このサービスの詳細については後ほど改めてレポートしたいと思います。

では次に、中国国内での通信帯域の確保についてご説明します。まず海外から回線をつなぐ場合、SONYが推奨しているインターネット回線の下り実行速度は300kbps以上としていることに注目する必要があります。中国国内で提供されている家庭用サービスはADSL,CATV共に1Mあるいは2Mがほとんどですが、果たしてこれらのサービスで下り実行速度を300kbps以上確保できるのかと言えば必ずしもそうではありません。中国では、1Mサービスと2Mサービス、いずれも時間帯によっては300kbps以上の下り実行速度を得ることも可能ですが、最近の回線の込み具合から考えると朝方や深夜などの限られた時間帯しか実現しない可能性もあるという現実があります。

この点について実際にメーカーに問い合わせてみると、中国は通信速度が遅いので無理との回答を得たとの情報もあります。また、SONYロケフリのホームページにもWTO加盟国とは明記されていますが、その例として挙げられている国名の中には中国は含まれていません。従って、結果に満足できなかったからと言って返品するのは難しいかもしれません。

しかし、この回答はおそらくブロードバンド化が進んでいる先進諸国との比較によるもので、必ずしも全く使い物にならないと言う意味ではありません。ある程度の妥協を受け入れるのであればロケフリを導入するのも一つの選択と言えるかもしれません。その妥協がどの程度なのか?そこが肝心ではないでしょうか?

次回は、ロケフリを導入する利点と妥協点を検証していきます。どうぞお楽しみに。


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