深センと香港が世界第3位目指す!
投稿者: WebCrew_03 掲載日: 2007-12-20 (1055 回閲覧)
今月18日、深センと香港との間で7つの協定が調印されました。これにより両都市はインフラ建設、都市計画、医療サービス、環境保護、観光産業などで更なる協力体制を正式に強化することになります。今回の調印式では、深セン市の許宗衡市長および香港の唐英年政務長官が両都市の国際空港間における高速移動路線構築の推進と、両都市境界付近における共同開発を推進する二つの委員会を両政府で設立することにも同意しました。
これを受けて今後は香港側の落馬州および深セン側の皇崗口岸付近の未開発土地を共同で開発していくと同時に深セン⇔香港の鉄道連絡網の構築も盛んになると予想されます。
香港は現在、香港西九龍から石壁を通過し広州までを運行する広深港高速鉄道の普及を推進しています。また深セン側は現在、羅湖区蓮塘の新口岸の建設が進められています。
許宗衡市長は両都市の関係について”新たな高地点”と調印式で賞賛し、また唐英年政務長官は深セン市と香港の関係を兄弟に例え、ニューヨークとロンドンのように両手を広げる都市関係を模範として深センと香港ははしっかりと学んでいくと発言しました。
香港と深センをあわせると人口が合計2000万人、総面積が3200平方キロメートルほどになります。許宗衡市長は、ロンドンとニューヨークの両都市には数多くの類似点があり、また同様に香港と深センにも多くの類似点が存在すると語り、例えば、ニューヨークの複数の空港が様々なニーズを満たし、その相乗効果を増加させていることから、香港と深センの空港もその潜在能力は充分に秘めていると発言しました。
::深セン国際空港⇔香港国際空港の鉄道の協力体制::
調印式では両都市は2つの空港間でインフラ建設やシャトルバスサービスなどを含めた更なる協力体制についても取りまとめられ、双方が今後どのようにして協力し、両都市の競争力を高めるかなどを議論する委員会を発足することを約束しました。
香港運輸及房屋局局長の鄭汝樺(Eva Cheng)氏は今月4日深セン国際空港を視察し、深セン市副市長の張思平氏と会合して両都市の国際空港を結ぶ鉄道の実現に向けて特別委員会を発足する件ついて議論を交わしていましたが、同氏はその際、香港と深センのより詳細な計画は来年初めにも発表されるだろうと発言しています。
特別委員会は両国際空港間で繋ぐ鉄道の実行可能性や、その他の領域で協力してお互いに完全な補足を実現できるかなどを調査することになります。
この動きは香港特別行政区長官の曾蔭權氏(Donald Tsang)が今年10月に行なった年次施政方針演説で約束した両都市におけるより緊密な協力体制を強化するための1つと考えられます。
現在、香港国際空港は利用客数と貨物量で世界で最も多忙な国際空港の一つとして知られていますが、深セン国際空港は香港国際空港に比べて中国国内線の本数が遥かに上回っているのは国際的にあまり知られていません。
ですが、中国本土の人々にとっては深センが香港へ移動するための中枢都市として機能していることは既に周知の事実となっています。実際、去年中国本土から香港へ移動した人々1360万人のうち深センを経由して香港に入った人の数は300万人にも上ることが発表されています。このことからも中国本土と世界を結ぶ役割を深センと香港が担いつつあることが伺えます。
因みに現在の深セン国際空港では132ルートの航路を運行しており、そのうち102ルートが国内線で約70都市を結んでいます。一方、香港国際空港は150箇所の都市を結び、そのうち40箇所が中国本土へと飛んでいます。
また、深センから国内都市への航空運賃は香港から出発するよりもおよそ30パーセントから60パーセント割安になることから、本土の都市へ移動する香港人は香港から直接移動するのではなく、一度深センに入ってから飛行機に乗るというパターンが一般化されつつあります。
::深センと香港の金融産業における協力体制::
香港または深センの金融専門家らは、深セン市と香港の関係がより緊密になれば、将来の経済成長において互いに優勢な環境を築くことができ、将来的には両都市はニューヨーク、ロンドンに次ぐ第3位の国際金融都市に成長するとの見方が優勢になってきています。
しかし、今回の報道では深センと香港がどのようにして世界第三位の国際金融センターになるのかは詳しく記されていません。
香港は世界経済に強力なコネクションを数多く持ち、また成熟し安定した金融システムが存在します。深セン市は地理的に香港に近いことから最先端の管理技術を学べるなど様々な形でその恩恵を受けることが可能です。
また深センは若さに溢れておりまた経済成長も目覚しいことから、香港にとっても限りないチャンスを与える潜在能力があると考えられるようになってきています。
深センと香港の金融産業は深センのハイテク業、金融業、運送業の他、巨大なインフラ建設プロジェクトなどから大きな恩恵を受けることになります。特にインフラ建設に関しては、将来1600億元にも上る巨大な資本が流れ込むと予想されています。
香港の金融関連企業は深センを中国本土へ進出するための足がかりと考えています。中国本土は過去数年間2桁成長を記録しており、急速な成長は香港からの金融関連企業にとってとても魅力のある市場として見られていますが、本土と香港の政治や社会システムの違いがあるため、これをいかに乗り越え円滑な協力体制を築いて、全体的なビジネス成長を実現することが大きな課題となります。
深センには中国本土でも比較的しっかりとした、また包括的な金融システムがあります。従って、香港の金融企業は深センとパートナーシップを結ぶことで、他の外資系ライバル企業よりも高い競争力を獲得できると考えているようです。
香港の金融企業がアジアに於ける金融センターとしてその地位を保持するためには、中国本土の急速な成長と巨大な市場が持つ潜在能力を活用しないわけにはいきません。従って、今回の調印により正式に深センと香港が手を結んだ以上、前進することはあっても後退することは考えにくいでしょう。
因みに深センと香港の金融産業に於ける協力関係の歴史は1982年にまで遡り、香港の南洋商業銀行が深セン市の羅湖区に最初の支店を設立したのが始まりとされ、これ以来香港企業と深セン企業の間で少しずつ協力関係が築かれてきました。2006年12月には中国本土の銀行および金融セクターが解放され、安いオペレーションコストと市場が持つ潜在能力に惹かれ、多くの香港系銀行が深セン市内に事務所を設立しました。
深センと香港の協力体制が今後一層強化されることによって、両都市が目標としている世界第三位規模の金融都市が果たして実現するのかどうか?その頃にはどんな中国になっているのか?疑問や期待は膨らむばかりです。
(シンセンスクエア)
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